現在、定員のため募集を停止しております。
音楽療法とは音楽を用いて認知症や精神疾患、身体疾患の方に行われるアプローチの総称です。 対象(クライアント)は軽度の学習障害や自閉症などの子供から大人、認知症の高齢者、重度身体障害者など様々です。 クライアントの状態によってセッションの内容は変わりますが、歌や合奏によって精神的・身体的機能の向上を目指します。 精神科の医師や音楽療法士の先生方から様々なアプローチを学び、私の専門であるピアノを主軸に音楽療法的レッスンを行っています。 レッスンの回数や時間は受ける方の状態や能力によって適宜判断します。 まずはゆっくり面談をして、どのような状態かお聞きしご家族のご要望と相談の上、時間や回数を決めます。 演奏したり歌ったりすることに重点を置くレッスン、音楽を聴くことに重点を置くレッスン、それぞれに何が必要か見極めて可能な限り最終的にピアノ曲を演奏することを目標とします。 情緒が安定し、集中力が身につくように同じことを繰り返しながら進めていきます。学習障害や発達障害は近年増えている障害です。 学校で授業に集中できず勉強も遅れがち…うまくいかないと癇癪をおこし、すぐに投げ出す…このような状態のお子さんが音楽療法的レッスンを受けることで様々な力を伸ばし音符やリズムを理解しピアノを弾けるようになりました。 能力に合わせて音楽の基礎知識も丁寧に指導しますので、中学校の音楽の定期テストにも動揺することなく対応できるようになります。 この音楽療法的レッスンは「障害の治療」というのではなく「ピアノを習う」意識で通うことができます。 学校の音楽の授業のみならず集団生活や勉強についていけないなど心配のある方はご相談ください。 【音楽療法的レッスン例】 20代の青年(レッスン歴3年) 就職も内定していた大学4年の夏、道路を横断中交通事故に遭ってしまいました。 脳が損傷し、医師からは「植物状態」を覚悟するよう宣告されました。 何度となく医師から絶望的な言葉を吐かれました。 しかしご両親はあきらめませんでした。 音楽通だった息子に大好きなギターやオーケストラの生演奏を聴かせ続けたのです。 ご家族の必死な想いと努力が少しずつ青年を良い方向へと導き、長い睡眠から意識を取り戻しました。 しかしそこからまた長い道が始まります。 事故から3年が過ぎた夏、レッスンをお願いしたいと私の元へ連絡がきました。 ご両親からの依頼は左半身麻痺のリハビリでした。 はじめて会った彼は左半身が麻痺しているだけでなく視力はゼロに近い状態(事故直後に眼球の処置が遅れてしまったため)喉は気管切開をしていたため度重なる手術で発声困難。 脳の3分の1を失っているため身体的運動能力も言語能力もコミュニケーション力もすべてがほぼ行えない状態でした。 私の問いかけには応答することはなく、唯一動く右手で車いすの肘当てをバンバン叩き続けていました。 言葉のキャッチボールも、心のキャッチボールもできない状態でした。 そこで私はピアノ演奏を「聴くだけのセッション」から始めました。 演奏するものはほとんどクラシックの名曲で、激しいものから静かな曲までいろいろ弾きながら反応を見ました。 その後の経過は補助の先生が驚くほどでした。 何よりもレッスンの時間だけは顔つきが全然違います。 特にベートーヴェンやショパンなどの名曲を弾くと真剣な表情に変わり、目に力が入るのです。 明らかにピアノの響きが彼の心と脳に影響を与えているのでした。 そして次第に「聴くこと」から「弾くこと」への比重が大きくなり、レッスン開始から2年目に、右手だけで発表会に出演しました。 現在も毎週1回30分レッスンを継続し、次の発表会の準備をしています。 音楽の大きな力、確実にあります!
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